ナポリ マードレ美術館での展覧会では、アルド・ロリス・ロッシの作品と彼が後進のアーティストたちに与えた多彩な影響について掘り下げています。
クリエイティブ・ディレクター サバト・デ・サルノの発想と、マードレ美術館が継続して取り組んでいる地中海のメトロポリスとしてのナポリの物語を再構築するという研究から生まれたこのエキシビションは、ナポリという都市の過去と現在、そしてグッチとアートの世界との深い結びつきをオマージュしたものです。
展示タイトルは1986年に出版されたエンツォ・ストリアーノによる小説(モンダドーリ社刊)に由来します。エヴァ・ファブリスとジョヴァンナ・マンゾッティがキュレーションを担当した「Il resto di niente(The Remains of Nothing: 無の痕跡)」展は、主人公エレオノーラ・デ・フォンセカ・ピメンテルを取り巻く個人的な出来事を通じて、主観と史実の狭間で、革命期の1799年のナポリに大いなる変化をもたらした時代の社会的・人類学的変革の可能性に迫った同書で扱われているテーマを、比喩的に取り入れています。
建築家アルド・ロリス・ロッシと彼のコラボレーターであるドナテッラ・マッツォレーニによる革新的な作品は、出身も世代も異なる多様なビジュアルアーティストたちが、ロッシの先見性に満ちたプロジェクトに関わる中で、建築と社会の関係にまつわる新たな対話を表現した展覧会の土台となっています。彼の未来的かつユートピア的な理想像をインスピレーション源に、選ばれたコンテンポラリーアーティストたちはロッシのコンセプトと新たな視点を創造的に結び付けることで、彼のデザインが現代社会に与えた永続的なインパクトを浮き彫りにしています。
同展は、2024年7月29日まで開催予定です。
“Il resto di niente”, Enzo Striano
© 2005 Arnoldo Mondadori Editore S.p.A., Milano
© 2016 Mondadori Libri S.p.A., Milano
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