そのバンド名は、構築的なピースを豊かに積み上げていくような彼らの楽曲と音楽的なスタイルをよく表しています。しかし、東京の路上で演奏することからスタートした彼らは、ほかのバンドとテクニックで張り合う必要がないという理由から、サイケデリック ミュージックというジャンルを選んだのでした。彼らは、何も考えずにただ一緒にプレイすることを楽しんでいたかったのです。
#GucciGig のために、イタリア人イラストレーターAlessio Vitelliが制作したレインボーカラーのポスターは、このサイケデリックバンドの音楽の魅力をうまく捉えています。ポスターはクイーンやピンクフロイドのようなバンドを連想させるものの、そのスタイルはまったく斬新。独自の世界に迷い込んだバンドメンバーが、まるでサイケデリックバンドの代表格Jefferson Airplaneとともに飛び立とうとするかのように、グッチのアビエーターサングラスをかけています。
幾何学模様は、迫力のあるドラムやギターが魅力の5人組。ギター、ベース、電子音、シタールの音色が混ざりあい、独自のロックンロールの世界観を築き上げています。シタールを担当しているのは、インドの巨匠Manilal Nagに師事した黒沢隆。ささやくような優しい音色が、壮大で華やかなソロに共鳴します。
1960年代の日本を席巻したヒッピーブームのおかげで、メンバーはサイケデリック カルチャーに親しんできました。日本では活躍の場が限られていましたが、欧米ツアーで成功を収め、サイケデリック フェスティバルを東京に逆輸入。オリジナルレーベルGuruGuru Brainからは、自分たちの多彩なアルバムをリリースするにとどまらず、アジアで活動する他のサイケバンドの作品も取り上げています。
最近影響を受けたものについて聞かれたメンバーは、「映画、それも1980年代のB級映画やSF、ファンタジー作品」だと答えました。アートシアター系の映画である必要はありません。大切なのは、そのジャンルが好きでたまらないクリエイターならではの、型にはまらないクリエイティビティや遊び心なのです。
— Kyle Chayka
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