「それはショックセラピーのようなものかな。僕の動画を見た後は、もう昆虫が怖くなくなった、とよく言われるよ」と語るのは、ヨーロッパ最大級の種類を有する昆虫ブリーダー、20歳のエイドリアン・コザーキーウィックツです。「ここにいるには、誰も見たことのないような、奇妙で、でも思わず視線が釘付けになる昆虫たち。僕はとても変わった昆虫を集めているのです」 エイドリアンは、ドイツ南西部のカールスルーエにある自宅の敷地内で、25平方メートルのスペースに約50種の昆虫を飼育しています。その中から、レッドとブラックの模様がある「ウガンダオオツノハナムグリ」と呼ばれるビートル(かぶとむし)がグッチ2017年秋冬コレクションのバッグにプリントされています。また虹色に輝く「ニジイロクワガタ」は、アレッサンドロ・ミケーレによってメタル製の装飾としてデザインされ、パールネックレスや〔GGマーモント〕バッグを飾っています。エイドリアンのお気に入りの昆虫はカマキリで、彼は「昆虫界の忍者」と呼んでいます。「カマキリはどの種類もその生息地に完全に同化し、それぞれがその地の枝木、草、緑の葉、落葉、石、樹皮などと見分けがつかなくなるのです。そして、近づいてきた他の昆虫を捕まえて食べるのです」と教えてくれました。
クリップボードにコピー