さまざまなアイデンティティと美意識を備えた男性たちの姿。幾世紀にも及ぶアートの歴史から選びぬいた肖像画を、インスタグラム アカウント
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ニューヨーク現代美術館、オークランド・アートギャラリー、ルーブル美術館、そして個人のコレクション。世界中のギャラリーから異なる時代、場所、文化に属する絵画を厳選し、アーティストと評論家の両方の視点から題材を取り上げました。
筆のタッチ、モデルのポーズ、色彩を細やかに見ていくと、一人ひとりの男性の性格や魅力がより深く伝わってきます。
侍に扮した歌舞伎役者。物憂げな一青年として描かれた、作曲家フランツ・シューベルトの正装姿。ニュージーランド原住民と入植者の争いでイギリス政府に協力したマオリの族長、タマティ・ワカ・ネネの肖像をひときわ際立たせているのは、部族の伝統で顔に施したタトゥー「タ・モコ」。16世紀ムガル帝国を治めたアクバル大帝の清明な絵姿は念入りに整えられている一方で、イギリスの画家ウィリアム・ローゼンスタインの自画像は洞察力に富み、物思いに沈むかのよう。
ヴィンセント・ヴァン・ゴッホは1888年にルーラン家の人々の肖像を描いて以来、身の回りの肉体労働者たちを題材とするようになりました。郵便配達人ジョゼフ・ルーランは堅苦しく生真面目で、まっすぐにこちらを見据えていながら、後期印象派らしい色彩とパターンの奔流をあふれさせてもいて、髭はまるで花火のしだれ柳の重ね咲きのよう。他方、ジョゼフの息子アルマン・ルーランは鮮明なイエローのコートのボタンを小粋に外し、わずかに着崩したスタイル。
描く行為が同時に体制への挑戦となるケースがあります。さまざまな身体とファッションを表現することで、ここに集めた作品群は美やジェンダーの決まりきった定義を打ち壊しています。アントネッロ・ダ・メッシーナが1470年代に描いた青年像の表情のように、常に何かが発見を待っています。彼のほほえみはモナ・リザを先取りするかのようにわずかに歪んでいながらも明るく魅力的で、500年後の現在でさえ、まるで彼を知っているかのような感覚を私たちに抱かせるのです。—Kyle Chayka
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