グッチのアイコンの中でもとくに人気が高い「フローラ」プリントは、1966年にモナコのグレース大公妃のために特別にデザインされたものでした。グレース大公妃は、夫であるレーニエ大公とともにミラノのグッチにご来店された際、グリーンのバンブーバッグをお求めになりました。その時、ロドルフォ・グッチは何か特別な贈り物をさし上げたいと考え、グレース大公妃に何かひとつお選びになるよう提案しました。大公妃はその熱意に応えスカーフをご希望されたのですが、ロドルフォはこの特別なお客様への贈り物にふさわしいスカーフが、この時のグッチ製品の中に見当たらないことに愕然としました。そこで彼は、ただちに有名なイラストレーターのヴィットリオ・アッコルネロに連絡し、最高に美しいフラワーモチーフのスカーフをデザインしてほしいと依頼しました。その翌日にアッコルネロが持参したのが「フローラ」プリントのデッサンでした。色とりどりの花があしらわれたこのデザインは、その後予想を上回る長きにわたって多くの女性に愛される、グッチのアイコンとなりました。
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ヨーロッパの女性たちに愛され続けた「フローラ」は、母から娘へと受け継がれていきました。モナコ公女カロリーヌは、10代のときに「母親の」スカーフの
プリントのブラウスを着ていました。また時を越え、フリーダ・ジャンニーニも彼女の母親が愛用していたこのプリントを、ローマでの少女時代に受け継ぎまし
た。フローラを愛する気持ちをデザインに結び付けたジャンニーニは、2005年春夏コレクションのプリントキャンバスバッグで「フローラ」プリントを復活
させ、圧倒的な支持を得ました。その後も大きさや色を変え、デザインを抽象化するなど、「フローラ」プリントのさまざまなバリエーションが生み出されまし
た。2006年春夏コレクションでは、40年代/70年代にインスピレーションを得たドレスにこのプリントがもちいられ、ジュエリーやイブニングバッグに
も「フローラ」モチーフが採用されました。いずれの製品も人気を博し、誕生して40年になるグッチのアイコンの力を物語るものとなりました。




